期待に応えるというリスク
こんにちは!
Spark Lab(スパークラボ)の稲場泰子です。
久しぶりに移動の自由がある年末年始がやってきますね。
しかし一方で変異株のニュースで不安もあります。
皆さんはどう過ごされますか?帰省は?旅行は?会食は?
コロナのパンデミックは答えのない状況でどのような選択をするのか
皆が等しく突きつけられたことだと思います。
今日は「選択」について考えてみたいと思います。
期待に応える
「あなたにとって仕事とは何ですか?」
(お金を稼ぐことは当たり前として)
職業を持つ方にコーチングをする際に、よく伺う質問です。
活き活きと自分のビジョンや職業観を話す方もいらっしゃいますが、
そういう方は少数派で、ほとんどの方は考え込んでしまいます。
考え込んだ末、多くの方が
「周りの期待に応えること」
と回答されます。
もちろん、これは素晴らしい回答です。
こういう方がたくさんいらっしゃることで、
日本の経済は支えられていると思います。
しかし、この回答には落とし穴があります。
スタンスによっては他の人の選択に
自分を委ねることになってしまうからです。
かく言う私も上司との面談でそう答えたことがあります。
その時上司に
「会社の期待に応えようと思っているうちはダメだと思うよ」
と冷たくピシャッと言われ、混乱して落ち込みました。
会社や上司の期待に応えることの何がいけないんでしょうか?
期待に終わりはない
日本の社会は色々な「期待」がたくさんあり、
それに「応える」ことをよしとする風潮が強いと感じます。
親の期待、先生の期待、友達の期待、彼の期待、彼女の期待、
学校の期待、会社の期待、
最終的には「世の中の期待」という、
実体のよくわからないものまであります。
もちろん私達は社会の中で生きているので、
大事だと思う相手の期待に応える気持ちは大事です。
しかし、期待に応えることはキリのないことです。
また、受け身で期待に応え続けることは危険ですらあります。
ルミナ・スパークでは自分の強みを活かすことで自分が活き、
他の人と強みを活かし合うことで良い協業が出来ると考えています。
しかし、残念なことに多くの方が
「周りに期待されているから」と
自分の強みでないものを無理に発揮しようとしたり、
「周りに期待されていないから」と強みを押し殺したりしています。
それを見聞きする度に本当にもったいないと感じます。
自分のやりたいことをやるのは自分勝手?
ある方にコーチングをした時です。
「(仕事で)何をしたいんですか?」
との問いにとても戸惑って黙ってしまいました。
なぜ黙っているのかと聞くと、
「仕事というのは言われたことをやるもので、
何をしたいのかと言われてもどう答えて良いのかわからない」
とのことでした。
そして、「仕事でやりたいことなんてやって良いんですか?」と逆に質問されました。
もちろん、「会社の方針やビジネスを無視して自分勝手に何かをやる」と言うことを
推奨しているわけでは全くありません。
「自分の強みは何で、どこを目指し、どのように生きていきたいか」
という軸を持って、
「能動的に」期待に応えていって行くことで
人生が豊かにしてほしい、ということです。
別の方は、「革新的」というクオリティーが強いにも関わらず、
「自分は経理で、革新的なことは期待されていないから」と
強みを使っていませんでした。
しかし、やりたいことを聞くと、
「皆が効率的、かつ、活き活きと働けるチームにしたい」
とのこと。
そのことに改めて気づいたこの方は、業務管理やミーティングのやり方に革新的な方法を提案し、強みを発揮始めました。
そしてもちろん、「正確・詳細に経理業務を行う」という会社の「期待」にもしっかり応えています。
また、ある別の方は「タフ」というクオリティーが強いにも関わらず、
「女性が強く意見を言うことは期待されていないから」と強みを抑えていました。
そしてそれに加え、元々自分の強みではない「受容力」を
無理矢理発揮しようとしていました。
「話を聞く女性上司であることが期待されているから」という理由で。
この方のストレスは高く、酒量も増えがちでした。
本人に「何がしたいのか」と聞くと、
「皆が自由に意見を出し合うチームを作りたい。
折角なら楽しく仕事をする場を作りたい。」
と言うことでした。
しかし、「期待に応える」ことを考えすぎた結果、
むしろ、「何か言いたいのを我慢している」雰囲気が周囲に伝わってしまい、
発言しにくい雰囲気を作ってしまっていました。
自分の強みとやりたいことを改めて認識したこの方は、
「言うべきことは言うが、言う相手、場面、言い方に気をつける」
ようになり、目に見えてストレスが減ると共に、
周囲も発言がしやすくなってチームの雰囲気が良くなりました。
周囲の「期待」とはあくまでも「外部基準」です。
自分のやりたいこと、強みに根ざした「内部基準」を
明確にして「外部基準」と向き合うことで
もっと楽に大きな力が発揮できると信じています。
Don’t let other people tell you how to live your life!
(他人に自分の人生の指図をさせるな)
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