「もっと早く相談しろよ」とイラついたら

こんにちは。スパークラボの津田友恵です。


急に秋らしくなり、蝉の声から鈴虫の声が聞こえるようになりました。

秋の夜長、皆さんはどのように過ごしますか?


ルミナスパークでは、ストレス下の状態から抜け出すためのエクササイズ「平静を保つための道のり」があります。

今日はそのエクササイズをご紹介します。



行き過ぎて強みを使いすぎてしまうのが「弱み」

私たちはプレッシャー下でいつもは強みで使っている資質を

使いすぎてしまって弱みになってしまうことがあります。


例えば私は、「主導力がある」という強みを持っていますが、

プレッシャー下ではその強みを使いすぎてしまって「支配的になる」ことがあります。


それに自分で気がついて、出しすぎないようにしようとすると

更にストレスが溜まり、結局最後は爆発してしまって、

すごいスピードで支配して物事を進めてしまうことがあります。


行き過ぎたときの自分は、

気が付いてセルフマネジメントをしたいですが、

出さないようにしようとすることが解決策にはならないのです。


そんなときに、ルミナスパークでは

「平静を保つための道のり」というエクササイズが活用できます。

あるクライアントとのやりとりをご紹介します。


平静を保つための道のり

Aさんは日本企業の本社で経営企画の仕事をされています。

Aさんはとても優秀で任された仕事は期待通りにこなし、成果もあげてきました。


しかし、上司からは、

「将来的に管理職になっていくには、

君はもう少し人の気持ちを理解し、共感したほうがいい」

とアドバイスされていました。


部署を超えて仕事をすることも多い中で、

Aさんの思い通りのスピードで仕事が進まないと

一緒に仕事をする相手をイライラして責めてしまったり、

「任せられないから私が引き受けます」と

仕事をとってしまったりすることがあったようです。


ルミナスパークを見ると、

「主導力がある」や「論理的である」という強みがありますが、

ストレス下では行き過ぎの状態で、

「支配的になる」や「議論がましい」という弱みとしても出ていました。


Aさんが上司から指摘された「受容力」や「共感的」の強みも内在では持っていました。

しかし、日常では活かしていない、“隠された宝“になっていました。


Aさんは、ルミナスパークのポートレートを見て、

「まさに今仕事で、行き過ぎた状態にいます」と話し始めました。


Aさんは、関わるプロジェクトの進行をある担当者に任せていたのですが、

進み具合が悪く、このままでは納期に間に合わない可能性があるので、

とても頭にきていました。


このセッションのあとにも、

「このままでは間に合わないから、問答無用で私が担当者を引き継ぐと伝えようとしていました。」とAさんは言いました。


そこで、ルミナスパークを使った、

「平静を保つための道のり」のエクササイズをすることにしました。


このエクササイズは行き過ぎてしまったときに、

平静を取り戻し、行動に選択肢を見つけていくものです。


エクササイズはこのような流れです。

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1. スライド上でストレスがかかり行き過ぎてしまっているクオリティを選びます。(図①)

2. 行き過ぎのクオリティを離れ、日常のクオリティに移動します。(図②)

3. 行き過ぎの状態から離れて呼吸を整え、使いたい日常のクオリティを一つ選びます。あなたが強みとしてもっていないクオリティを選んでも大丈夫です。(図③)

4. 3で選んだクオリティを支えるためのクオリティをもう一つ選びます。(図④)

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Aさんは行き過ぎたクオリティとして「支配的になる」を選びました。



「行き過ぎてしまうとき、どんなセルフトークが浮かんでいますか?」
Aさん
「なんで納期に向けて、計画的に進めないんだ。困っているならもっと早く相談しろよ」

「行き過ぎてしまうとき、Aさんの体の感じはどんな感じですか?」

Aさん

「頭はカッカとして熱くなって、視野は狭くて、眉間にしわがよります」


「行き過ぎてしまうとき、Aさんはどんな行動になりますか?」

Aさん

「高圧的な口調で、一方的に伝えて、任せられないから僕がやると伝えています」


「次に、行き過ぎのクオリティを離れ、日常のクオリティに移動しましょう。使いたい日常のクオリティを一つ選びましょう。あなたが強みとしてもっていないクオリティを選んでも大丈夫ですよ。」

Aさん

「“受容力”にします。イライラしていると忘れてしまうのですが、相手にも事情があると思うので、まずは聞いて受け止めたいです。」


「いいですね。ではもう一つ、それを支える日常のクオリティを選ぶとするとどれにしましょうか?」

Aさん

「“表現力豊か”にします。これは私が持っている強みでもあります。ストレス下では一方的に伝えがちですが、余裕をもって、感情を交えながら話したいと思います。」


「平静を保つための道のり」のエクササイズを通して、

自分が今行き過ぎの状態であることに気づいたAさんは、

声のトーンが一段明るくなりました。


Aさんは、

「具体的に自分が行き過ぎた状態になっていることを正直に話しながら、24のクオリティの中から使いたい強みを選ぶことで、冷静になれたし、関わり方をシュミレーションすることができました」

とおっしゃいました。


セッション後、実際に担当者の方とも落ち着いて話をすることができ、

プロジェクトの目標を再設定することができたそうです。


あなたが行き過ぎてしまうときはどんなときですか?

そのとき、どの強みを思い出したいですか?

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