「なんで勉強するの?」と聞かれたら、あなたはどう答えますか?
こんにちは、Spark Lab(スパークラボ)の津田友恵です。
息子たちを小学校、中学校、高校へ通わせる中でいろいろな学校教育の在り方、先生にお会いしてきました。
「いい先生だな」と思うこともあれば、「今年は我慢の年だな」と思うことも正直ありましたが、学校、教育の在り方は、日本の将来に直結する大事なテーマです。
3月まで日曜劇場で放送していた「御上(みかみ)先生」が話題になりましたが、ご覧になりましたか?
「考える力」とは「考えても考えても答えの出ないことを考え続ける力」
文部科学省の官僚だった御上は、教師派遣の制度で、近年急激に成果を上げている進学校に赴任します。難関大学進学も当然の高校。そんな高校の3年生のクラスを担任することになった御上は、「勉強して、いい大学に入って、いい会社に就職すればいいと思ってる?」と生徒たちを揺さぶる問いかけをします。
「考えて」。これは御上が生徒たちにいつもいう言葉です。
実は御上は、学生時代、学校の教育に疑問を持った優秀な兄を自殺で亡くします。それが原点となり、苦しみながらも日本の教育に向き合ってきました。
御上は、生徒たちに反発されながらも、向き合い、対話し続けることで、信頼関係を築きます。生徒たち自身が様々な問題を自分たちで乗り越えるために、自分で答えを出して行くことを支援していきます。
「考えて」と言われたからって、多感な高校生が考えるわけではありません。御上自身が「考えても、考えても答えの出ないことを考え続けている」から、生徒たちも答えのない問いに向き合うようになっていきます。
「なんで勉強するの?」という子供の問いに、「勉強しないといい大学に行って、いい会社に入れないよ」。親もいいそうですし、社会もそんな答えで子供たちを動かしているかもしれません。私自身も考えさせられる問いですが、答えのない問いに向き合い続けることは簡単ではありません。
主体的、対話的な深い学びとは?
現在の学習指導要領では、「主体的、対話的で深い学びの実現」がうたわれています。対話とは、2人以上で話し合い、互いの立場や意見の違いを理解し、そのズレをすり合わせることを目的としたコミュニケーションです。
私は20年日本人の企業のリーダーをコーチングしてきて感じることは、大人であっても対話の力の差は大きいということです。指示やただの会話の機会はあっても、対話自体の体験があまりなかったのではないかと感じることがあります。
全国学力状況調査では、「私は主体的で対話的な学びをしている」と回答した生徒は、そうではない生徒に比べ、学力が高いことがわかっています。
また家庭の経済状況が学力に影響を与えるという調査結果がある中で、「主体的、対話的に深い学びをしている」と回答する生徒は、家庭の経済状況に低い傾向にあったとしても、成績が高い傾向にあるそうです。
どうしたらそのような学びが実現できるのでしょうか。先生自身が主体的で、対話をしようという意志があるからこそ、生徒が主体的に、対話をしようという意欲につながります。これは先生に限らず、私たち親にも言えることだと思います。
あなたはどれくらい対話の体験がありますか?これからどんな対話をしていきますか?
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