長嶋茂雄とトレバー・バウアーが教えてくれた、成長の本質

Spark Lab(スパークラボ)の稲場泰子です。

先日、偉大な「ミスタージャイアンツ」長嶋茂雄さんの訃報が届きましたね。

私自身、長嶋さんの現役プレーを見る機会はありませんでしたが、彼のユニークな「長嶋語録」やエンターテイナーとしての一面は、多くの人々に笑顔を届けていたと思います。

母から聞いた話では、彼のサードベースでの華麗な守備は忘れられない印象のようです。

長嶋さんは、多くの人を楽しませつつも、ひたむきに練習を重ね、それを極力人に見せないようにしていた姿勢が絶賛されており、そんな彼のプロフェッショナルな姿勢に改めて感動を覚えます。

分析的なトレーニング

ジャイアンツの話をしましたが、実は私は横浜ベイスターズを応援する地元ファンです。昨年は26年ぶりに日本一になり、今年もぜひリーグ優勝してほしいです!

そんなベイスターズにいるのが、アメリカ出身のトレバー・バウアー投手です。彼はMLBで「サイ・ヤング賞」を受賞したこともあり、ベイスターズに移籍してからファンの間で大きな話題になっています。

バウアー選手はYouTuberとしても活躍し、自分の練習方法やトレーニングの様子を惜しげなく公開しています。

「練習を人に見せない」長嶋さんとは対照的ですが、これは彼なりのプロフェッショナリズムで、多くのプレーヤーに良い影響を与えたいという思いがあるからこそなのです。

やんちゃな言動が問題になる人ではありますが、彼の練習アプローチには独自のストイックさがあります。細かくデータを分析し、投球の改善に役立てる姿勢は徹底しています。

例えば、投球練習の時はボールに印をつけ、動画を撮って回転を確認する。

自分自身が開発した分析ソフトウェアで身体の動き、球威、回転数などを記録・分析し、フォームの改善やトレーニングメニューに落とし込む。もちろんそのトレーニングも全て記録。

睡眠を記録し、パフォーマンスとの関連を分析する。

などなど・・・・・。

これを見ると、彼がいかに「良質なフィードバック」を得ることに情熱を注いでいるかわかります。

フィードバックって本当は・・・?

フィードバックに直面するのは嫌だ、と思いますよね?私もそうです。

「自分は上手く出来ている」と思いたい、でもフィードバックに直面すると現実が見えてしまう。

鏡や動画で自分の姿を見て落ち込むことはありませんか?

現実そのままが最もこたえるのは、「セルフイメージ」が独りよがりだと、冷たく教えてくれてるからなのかもしれません。

でも、鏡がなければメイクすることもおぼつかないのと一緒で、色々なことが上手く行かなくなりますよね。バウアー選手が体現しているとおり、フィードバックのない所に成長や成功はないのです。

ではどうしたらいいのでしょう?

フィードバックについて、最近世界観が変わった体験がありました。

実は今、商業出版を目指す講座に通っています。

毎回講義と課題があるのですが、今回の課題の一つが「自分の書いたものに対してフィードバックをもらう」というものでした。

これまで色々な場面でフィードバックはもらってきましたが、ふと、「フィードバックくれそうな人」数人にしか聞いてこなかったことに気づきました。

「出版する価値のある本を作る」のが今回の目的です。その目的に合ったフィードバックをもらわないと意味がありません。

そこで、自分のチャレンジとして、今までは声をかけないような人や、「このような個人的なことを頼んだら申し訳ないのでは?」と思う人、そして厳しいフィードバックをくれそうな人、併せて10人以上に、ドキドキしながらフィードバックをお願いしてみました。

しかし驚くことに、「申し訳ないのでは?」と思った相手ほど、大変喜んで引き受けてくださったのです。大変厳しいものも含め、皆様のご意見は様々でしたが、応援したいという気持ちで書いて下さっていることはしみじみ伝わり、もっと頑張ろうという気持ちが自然に湧き上がりました。

コーチや組織開発をする中で、フィードバックをし合うことを促進してきた私ですが、どこかで「フィードバックをするのももらうのも大変」と思っていた気がします。

しかし、「フィードバックをください」と言われること、それを受け取ること自体が信頼関係を高めてやる気を生むということが、自分自身の体験で身に染みてわかりました。

フィードバックは「愛」なのですね。

Spark Lab

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